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それを小説と呼ぶ

「批評」の終幕、そして「小説」の到来。
小説という問題への探求、その思考の足跡をすべて刻んだ文芸批評家としての最後の主著。
これは「小説」の到来をめぐる書物である。
「小説」は誰かに(私に?)よって書かれるのではなく、誰かのところに、私のところに、或る時、とつぜんにやってくるのだ。
私はそう思っている。
――あとがきよりボルヘス、高山羽根子、ウィトゲンシュタイン、円城塔、保坂和志、マルクス・ガブリエル、筒井康隆、ゴダール、セザンヌ、ロラン・バルトetc.「世界」「神」「無限」――、マクロなテーマについて思考することが、いつのまにか「小説」の到来を呼び込む、そんな目論見に沿った論述は、どこに向かうのか?




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