‘てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように、揚げるそばからかぶりつくようにして食べていかなきゃ’「通のたしなみ」より。<br />―料理人が喜ぶ意外な食べ方から、小鍋だて、白魚の卵落とし、鯛茶漬、小鰭の新子等々、旬の味を堪能する料理まで。<br />食通作家をうならせた酒肴のメニューと人生の折々に出会った忘れられない味。<br />本当の通のたしなみを知る食道楽による名エッセイ集。<br />