書けないときに思い出す、小説家だった父の「とにかく二時間、机の前に座ってみろ」という言葉。<br />「誰よりも美しい妻」だった母。<br />古本屋である夫との、驚きと嘆息に満ちた結婚生活。<br />友人たち、食べることへの情熱、家事をしながら聞く音楽、ストーリーを考えながらする家事、仕事部屋に忍び込んでくる愛する猫。<br />そして、書きつづけることへの決意……。<br />直木賞作家・井上荒野の軌跡を知る、初のエッセイ集。<br />