紅梅の甘さをたっぷり含んだ香りと、白梅の高貴な気品を感じる淡い香り「春」。<br />夏料理を代表する寿司を食べて泣いた、高校一年のアメリカ留学前夜「夏」。<br />蕎麦打ち体験で触れた新蕎麦の生地は、絹の感触「秋」。<br />火の用心を呼びかける夜回りと拍子木の音が、安堵のベールを張っていく「冬」。<br />4歳で視力を失った著者の瑞瑞しい表現力と感性が光る。<br />音、匂い、手触り、味の四感で、四季を味わうエッセイ集。<br />