高度経済成長華やかなりし頃、少年が幼少期を過ごした東京には、郷愁あふれる景色が広がっていた……。<br />幻想文学の鬼才、怪奇小説の名訳者として知られる著者が幼い日に見た情景とは? 懐かしいメニューの数々をきっかけに、在りし日の風景をノスタルジー豊かに描き出す。<br />お子様ランチに興奮した三越の食堂、着流しで悠々と街を歩く祖父の姿、そして浅草の遊園地で一緒に遊んだねえやさんとの日々。<br />独自の文体で描いた南條商店版『銀の匙』。<br />