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誰でもないもの

父の死後、遺品のなかから出てきた一枚の戸籍には… 父が亡くなって、目にする光景が、ふと翳りを帯びることがある。
最初は「喪」に特有の一時的なものなのだろうと思っていた。
しかしいまは少し違うことを考えている。
時間の質そのものが変わってしまったのではないか。
父の死によって、私はいわば衝立を失った。
自分の前に立って、死を遮ってくれる人はもういない。
私は自分が死と直接につながっているのを感じる……。
マレーシア、シンガポール、タイを旅しながら、「死者」という名の誰でもないものたちの「生」について考える。
書き下ろしエッセイ。
●片山恭一(かたやま・きょういち)1959年愛媛県生まれ。
福岡市在住。
九州大学農学部卒。
1986年に「気配」で文學界新人賞を受賞。
2001年に発表された『世界の中心で、愛をさけぶ』(小学館)は映画化されて大ヒット、「セカチュー」と略され流行語にもなった。
その他に『きみの知らないところで世界は動く』『ジョン・レノンを信じるな』(小学館)、『死を見つめ、生をひらく』(NHK出版)など著書多数。




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