軽妙洒脱なエッセイストとして名高い林望氏が、書誌学の一貧書生だった頃。<br />ただ志のみを頼りに、書物の藪、学問修行の藪を、いかにして掻き分け進んだか。<br />碩学の恩師との胸にしみる逸話、愛してやまぬ古書・稀覯本たちとの「書縁」ともいうべき邂逅、学問の階段を昇る途上の愉しみ、苦しみ――。<br />切々と、飄々と、‘本業’への思いをここに纏めた随筆集。<br />親切な、ひとくち語釈付き。<br />