これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。<br />思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。<br />58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。<br />