人に絶望しても、性暴力に遭っても。<br />愛する子を喪って、すべての「いま」に正解がないように思えても。<br />人生には必ず意味がある。<br />救えない人間などどこにもいないのだから――。<br />母親の後ろに隠れていた少女が、異性の欲望に晒されて呆然とした青春時代を経て、自由を渇望し、自らの言葉だけで生きるに至るまで。<br />気鋭の国際政治学者が、端正な文章で紡ぐようにして綴った等身大のメモワール。<br />(解説・茂木健一郎)