優等生がひた走る本線のコースばかりが人生じゃない。<br />ひとつ、どこか、生きるうえで不便な、生きにくい部分を守り育てていくことも、大切なんだ。<br />勝てばいい、これでは下郎の生き方だ……。<br />著者の別名は雀聖・阿佐田哲也。<br />いくたびか人生の裏街道に踏み迷い、勝負の修羅場もくぐり抜けてきた。<br />愚かしくて不格好な人間が生きていくうえでの魂の技術とセオリーを静かに語った名著。<br />(解説・西部邁)