ミ・ファミリア 悲しいのに笑い、泣きながら踊ったベネズエラの日々
悲しいのに笑い、泣きながら踊ったベネズエラの日々――ベネズエラ人彫刻家の夫、その家族、激動する南米の政治と文化の違いに翻弄された日々。
そして……。
ベネズエラの庶民を迫力あるエピソードで描いた、楽しくてちょっぴり悲しい物語。
(以下、解説より)陽気な音楽とともに歌い踊るラテンアメリカの人びとは、このような社会を生きているのである。
忘我のダンスの胸中には、絶望と紙一重の思いが秘められているのかもしれない。
あえて断言するなら、ラテンアメリカの人びとは「陽気で、明るい」のではない。
彼ら・彼女らは、「陽気に、明るく」生きているのだ。
その陽気さも明るさも、悲しみや苦しみと表裏一体なのである。
苦境のどん底にあっても踊り明かして鬱憤を晴らし、家族の失態をジョークのネタにして解毒し、自分の不遇を笑い飛ばして明日の活力を生み出す……そうした人びとの姿を活写した本書は、ラテンアメリカの文化・社会・政治に関する出色のエスノグラフィ(民族誌)にもなっている。
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