遭難をめぐり、人間の本質を深くえぐった、新田作品の初期短編集!冬山では午後になって新しい行動を起こすな――山で発熱した者のためにこのルールに背いて、吹雪の中をさまよう一行と、その身を案じる家族の懊悩を描く表題作のほか、「地獄への滑降」「遭難者」「遺書」「霧迷い」など、遭難を材にとった迫力溢れる山岳小説全十編。<br />解説・角幡唯介※この電子書籍は1978年7月に文春文庫より刊行された文庫の新装版を底本としています。<br />