書物を好むおとなしい淑女のフィオナの最大の不幸は、美の化身とも言われた母親の美貌を受け継いでしまったこと。<br />母親が稀代の淫婦で性に奔放であったために、フィオナも同じように思われ、夜這いにくる男たちをかわす日々だった。<br />嘆くフィオナをよそに「淫らなフィオナ」の噂は広がる一方。<br />その噂に興味をもった放蕩者と名高い第三王子にも目をつけられる始末。<br />だが実は王子には裏の顔があり…。<br />