明治22年、医家に生れながら文科を志して上京し、一高に入学するまでの若き日々を綴った、思想家和坪哲郎の半生記。<br />平明で淡々とした記述は、ゆったりとした時の流れの中での少年和辻の精神発展の軌跡だけではなく、明治2、30年代の日本が移り変っていく様子をもあざやかに映し出している。<br />(※本書は1992/4/1に発売された書籍を電子化したものです)