「小鳥に夢中になっている間の面白さは、小鳥を飼った事のない者には迚も解りません」(表題作)。<br />鶯の鳴き方が悪いと気に病み、衝動買いした訓狐のために眠れない夜を過ごす。<br />漱石山房に文鳥を連れて行く……『ノラや』の著者が小動物たちとの暮らしを綴る掌篇集。<br />〈解説〉角田光代