あてにならない人生であるから、この舟がてんぷくすることばかりを心配していてもはじまるまい――明治・大正・昭和を駆け抜けた反骨の詩人・金子光晴。<br />その滋味溢れる洒脱な文章は、今もなお色あせることがない。<br />「幼時からこの間のこと」を綴った表題作を中心に、晩年の筆になる随筆を収録。<br />