「豆腐ほどプレーンな食べ物はないのではあるまいか」そこに材料を生かそうという愛の心も生まれるし、工夫も生まれる――。<br />天皇の料理番として知られる秋山徳蔵が、料理人人生五〇年の経験から、街場の食堂や家庭料理に至るまで‘味’にまつわる想いを語る。<br />自筆挿画六〇点余を収録。<br />〈解説〉森枝卓士