「あたしたちは今まで、この一皿の卵と同じくらい獰猛に生きてきた」熊本で、老いた父と呑み込む生卵。<br />カリフォルニアで、娘とつつくパンケーキ。<br />東京で、やっと出会えたあの鰻重。<br />更年期、遠距離介護、夫の看取り。<br />女の人生も後半戦。<br />満身創痍で駆け抜けながら、詩人が「ウマし」と叫んだものとは――?詩人として、娘として、母として。<br />太平洋を股にかけ、東奔西走するおばさんのエネルギッシュな食エッセイ。<br />