若くして死んだ母そっくりの継母。<br />主人公は継母へのあこがれと生母への思慕から、二人の存在を意識のなかでしだいに混乱させてゆく。<br />谷崎文学における母恋物語の白眉。<br />ほかに晩年のエッセイ四篇を収載。<br />初文庫化。<br />