どくろ杯/ねむれ巴里/西ひがし(合本)
「とうとう来てしまったのね」「賽は振られたのさ」行き詰まった二人の関係を清算するため、詩人と妻は希望も計画もないまま日本を出た。
上海、マレー半島、インドネシア、パリ――四年に及ぶ放浪の旅を綴った自伝三部作を合本。
『どくろ杯』詩集『こがね蟲』で詩壇に登場した詩人はその輝きを残し、夫人と中国に渡る。
長い放浪の旅が始まった。
『ねむれ巴里』深い傷心を抱きつつ三千代夫人と日本を脱出した詩人はヨーロッパをあてどなく流浪する。
自伝第二部『西ひがし』三千代夫人はひとりベルギーに残った。
暗い時代を予感しながら、詩人は暑熱と喧噪の東南アジアにさまよう。
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