20世紀初め、国費留学生第一号としてロンドンに渡った夏目漱石。<br />その2年間の足跡を辿ると、初めて体験する「近代」に戸惑いながらも、美術館で名画を堪能し、公園で自転車乗りの稽古に興じる、人間漱石の姿が生き生きと甦る。<br />――本書では、今も当時とほとんど変わらないロンドンの街並みを紹介しながら、漱石文学の原風景を散歩する。<br />写真も多数入った、旅のポケットにしのばせたくなる一冊。<br />