閑話一滴
世の中は「こころの時代」だといわれている。
忙しすぎる現代人よ、あなたが見失ってしまったものは一体何だろうか? あくせくと「今日」を生きるあなたには、草木や風が語りかける声が聞こえているだろうか? 「豊かさ」の中での忘れもの、それは‘一滴の水にも命がある’ということの実感や想像力かもしれない。
日本人の中に、長い歴史をかけて脈々と受け継がれてきた森羅万象への濃やかなまなざし。
そこから、静かにそしてゆっくりと伝わってくる木肌のぬくもり。
乾いた心に染みわたる、静謐で滋味あふれる水上勉の珠玉のエッセイ集。
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