「山本日本学」をうち立て、戦後思想史に大きな一石を投じた著者。<br />その独特な視点はどこから生まれたのか。<br />本書は、幼年期を送った昭和初期の世相や、何事も「控え目」を心がけた父母の教え、九死に一生を得たフィリピンでの軍隊体験など著者の原点が描かれている。<br />変革の時代にあって「静かなる視座」を持ち、十年一日のごとく平々坦々と生きる大切さを教えてくれる珠玉のエッセイ集。<br />