「無事是貴人なり。<br />ただ造作することなかれ。<br />ただ平常なれ」(『臨済録』)東芝再建社長、経団連会長、万博会長……高度経済成長の支柱として、戦後日本の復興・発展に限りなく尽くした男の座右の銘が、この言葉であった。<br />財界総理といわれつつ、‘事のないのが、人間いちばん貴い’とした人生軌跡に、男子の本懐とは何かを探る。<br />