できない理由は、その頑張りと努力にあった 武術の稽古で開けた発想
美内すずえ氏(漫画家・『ガラスの仮面』作者)の推薦文が、本書の内容をズバリとついている。
「甲野善紀先生の講習会では、自分の身体について実は何もわかっていなかったのではないか、と驚く。
身体と精神は繋がっている。
自分の中で‘革命’が起きている。
本書は、身体機能の妙を説きながら、人生の指南書でもある」というものだ。
本文内では、聞き手の若き女流ライター・平尾文さんとのトーク形式で、最新の「甲野ワールド」の話が、軽妙に展開される。
武術の稽古を通じて、身体の可能性を開く話の中に、「生きていることそのものへの気づき」を得る読者は多いだろう。
また、最近とみに顕著な風潮となっている、「頑張れば、努力すれば、夢はかなう」という精神論回帰的スローガンに対して、その弊害を考えるとともに、「何かを深く追求するということ」の本質を、抑制された発言で、読者に伝えてくれる。
新しい生き方への一冊。
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