太宰治の出世作『斜陽』の下敷きとなった、回想録的な日記。<br />太宰の‘愛人’として娘・治子を生んだ太田静子が、1945年の春から12月までの日々を太宰に勧められるままに綴って渡したもの。<br /> 『斜陽』の「人間は恋と革命のために生まれて来たのだ」の一節など、文面がまったく同じ箇所も多く見受けられ、太宰がどのように‘文学’に昇華させたかがわかる貴重な資料でもある。<br />