何度も手痛く裏切られたけれど、それでも愛していた。<br />舞台は昭和40年代、港町にある、小さな古いアパート。<br />幸せに暮らせるはずの四人家族だったが、父は長男を、そして母を遠ざけるようになる。<br />一体何が起きたのか。<br />家族は、どうして壊れてしまったのか。<br />ただ独り残された「私」による、秘められらた過去への旅が始まる。<br />謎を解き明かし、失われた家族をもう一度取り戻すために。<br />『兄の終い』『全員悪人』の著者が綴る、胸を打つ実話。<br />