恋わずらい
伯母夫婦の豪邸で、無給の小間使いのように働く孤児のアビー。
どこにも居場所のない彼女の胸に、ただ一つ灯る火がある。
美しい従姉の婚約者バスコ・ダ・カルバリュの存在だ。
ある日、アビーは従姉に頼まれ、バスコに手紙を渡しに行く。
都会で贅沢したい従姉の、バスコとはもう付き合えないという、ブラジルへ帰る彼への婚約破棄の最後通告だった。
酔いつぶれたバスコを、その夜、家に連れて帰ると、寂しさからかそっと触れてきた彼に、アビーは純潔を捧げた。
アビーの哀しみも、その胸に秘めた思いもバスコは知らないまま。
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