【ノンフィクション・ドキュメンタリー】タグの実用書
12歳で母を亡くした著者は2年後、衝撃の事実を知る。母を殺したのは、父だった。非行に走り、ホームレスになり、自殺未遂を繰り返す日々。だが父の死刑判決を知り、父に面会した日から父を憎む気持ちに変化が生まれ……。渾身のノンフィクション
福島で原発事故が起きた。日本に深刻な放射線問題が残り、そのことによって日本人の人生設計は大きく変化せざるをえない状況になってしまった。そしてそのことは従来の環境問題であるリサイクルや温暖化などとどう関係してくるのか。従来の環境問題と新しい環境問題。複合的な新しい環境問題について、武田邦彦が危ない問題点を提起した1冊。
皇太子が即位し、雅子妃が皇后となる日が必ず来る。その前に、立ち止まって考えたい。天皇の小学校以来の同級生である著者が世に問う。美智子皇后とともに「象徴天皇」の道を歩んできた現天皇。お二人が受け継いできた伝統と戦後に築いてきた新たな公務を、近代の皇室や世界の王権の歴史の中でたどる。そのうえで皇太子と、現在闘病中の雅子妃のとるべき「三つの選択肢」を示す衝撃の書。
「この戦争に、だれよりも反対していた父であることを、私たちは知っていた」。十日間ほどにもわたる盛大な国葬の最中、山本五十六の息子である著者は、喪主としての役割を務めながらもむなしさを噛み締めていた…。真珠湾攻撃を指揮し、太平洋戦争開始の役割を担った軍人が、家族だけに見せた繊細で温かな素顔と、生い立ちや職務のために常に抱えていた苦悩をつづったノンフィクション。
日本の洋楽評論の草分けである湯川れい子。持ち前の美貌と度胸で戦後日本の最先端を駆け抜けたその半生は、日本の洋楽史そのものであると同時に、新時代の息吹を体現した女性の華麗な物語でもあった。「プレイガール」と呼ばれた彼女のドラマチックな生き様を、直弟子の音楽ライターが大胆に描く。妻子あるハリウッドスターとの恋、ビートルズやプレスリーとの特別な関係、人気ラジオ番組『全米トップ40』の楽屋裏など、初公開の秘話満載! マイケル・ジャクソンやレッド・ツェッペリン、B・B・キング、シンディ・ローパー、フリオ・イグレシアス、ブルース・スプリングスティーン等々、湯川だけが知っているトップアーティストたちの素顔の数々も紹介する。
「3・11」以降、ことばはどう変わったのか。かつてこの世の「地獄」を表現したジャン・ジュネや石牟礼道子のことばの美しさをさぐり、詩や小説から政治家の演説まで、「2011年の文章」も自在に引用しながら、ことばの本質に迫る。タカハシ先生文章教室特別編。
2009年に首都圏で起きた連続不審死などに関わったとして、10件の罪で起訴された木嶋佳苗被告。その裁判は100日間と異例のものとなった。マスコミは彼女を「毒婦」と呼んだが、木嶋佳苗とはいったい何なのか。裁判を通して実像に迫っていく。
東日本大震災から1年。東北の人々は、いま何を思うのか。日々の新聞には書ききれなかったあふれる思いを鎮魂の気持ちを込めて、10人の記者が綴る渾身のリポート。東北の復興が一歩でも進むことを願って。
馬堀海岸の能面師。久里浜のアルコール依存症病棟にいる男。義理と人情と最後の沖仲仕。木更津、證誠寺の「悪人」。築地のヒール。東京湾、最後の漁師。昨年の新潮ドキュメント賞候補の山田清機が、湾岸に生きる男の生き様を描ききる。
「夢破れても人生だ。夢破れてから、人生だ。」13人のタクシー運転手を見つめた、現代日本ノンフィクション。全国各紙の書評に取り上げられ、絶賛の嵐を呼んだ単行本の文庫化。2014年新潮ドキュメント賞候補作。
昭和の時代は3人の首相で総括できる。東条英機、吉田茂、そして田中角栄だ。田中とは、いったい何者だったのか? 時代によってつくられ、時代をつくりかえた政治家。大衆の欲望を充足させた、悲しき代弁者。死したのちにも強力な「遺伝子」を残した絶対権力者――。昭和史研究の第一人者が異能宰相の軌跡を検証し、歴史のなかに正しく刻印する!!
引退会見で涙を拭ったのは、母から渡されたモンゴルのお守りだった……。言葉や文化の壁に阻まれ、誤解が誤解を生んだ元横綱の胸中を、10月3日の引退試合を機に明かす。著者は東大教養学部で教鞭をとるモンゴル語・文化の専門家。
女子大生が風俗業界に大量流入している。そこから見えるいまの大学生の意識、広がる貧困──経済事情がままならないなか、「充実した学生生活を送りたい学生」ほど、体を売って学費を稼いでいる衝撃的な現状をリポート。著者の新境地。
政権交代のとき、誰がこの展開を予想しただろう。注目を浴びた「事業仕分け」を主導し、民主党幹事長をへて、46歳の若さで菅内閣の官房長官へと要職を歴任。そのさなかに東日本大震災と原発事故が起こり、内閣支持率は急落する。市民政治家から政権中枢に上り詰めた男が、党も政権も音をたてて崩れていく渦中で、本音を語った。
児童虐待を解決する特効薬はない。さまざまな立場の人が問題に関心を持ち、考え続けるしかない。日々、報道される虐待事件。しかし、個別の事件報道だけでは虐待問題の深層は見えてこない。虐待問題の本質と解決策を徹底的に現場から探り、多くの反響を読んだ朝日新聞大阪本社編集局のルポ!
2010年、冠番組「小島慶子 キラ☆キラ」が好調のなかTBSを退社、‘女子アナ’の看板を捨てて‘ラジオパーソナリティー’を名乗った。心の中には、ラジオに救われた一人の少女が、いまもすんでいる。
京都大学原子炉実験所助教(助手)として、原発をなくすための研究と活動に半生を捧げてきた。かつては原子力の平和利用を夢見て原子核工学を学び、反原発の論客として知る人ぞ知る存在だったが、3.11以降、講演と著書が急激に増え、一躍ブームに。穏やかな表情をたたえながら、安全神話や原発依存社会と戦い続けてきた男の実像に迫る。
「平成の開国」との触れ込みで、当時の菅直人首相が突如としてぶちあげたTPPへの参加検討の表明。当初、大手メディアもこぞって賛成した風潮に危機感を抱き、時には煽情的にメディアに登場した。TPPに真っ向から反対しながら、出自はTPPを推進する経済産業省にある。この向こう見ずな論客の行く末は。
陸山会事件で無罪が確定した小沢一郎・元民主党代表。裁判で明らかになったのは、東京地検特捜部が検察審査会に「虚偽」の捜査報告書を渡していた、という驚愕の事実だった。すべては仕組まれていたのか。元法務大臣の著者が、検察の欺瞞を徹底的に暴く。
「善意」と「熱意」の人々が被災地に集まる。彼らを機能させる仕組みを作らなければ! 困難を乗り切った「奇跡」のシステムとは? 災害ボランティア活動は、きれい事だけでは済まない。自治体にとって、ときには志願者が負担になることもある。そんな現実のなかで奇跡的な成功例と評された地域――。それが宮城県・石巻市だ。「石巻モデル」を支えた人たちの「決断」と「行動」明らかにする! 行政、NGO、NPO関係者必読の書!
泣く子もだまる川崎の歓楽街に出店した大型スナック「ナポレオン」。その繁盛ぶりに目をつけられ、ヤクザまがいの連中に理不尽な店の明け渡しを迫られる――。孤立無援、絶体絶命の著者が取った対抗策とは? 暴力団の巧妙な手口や水商売の人間模様もリアルに描く。
都立広尾、京大、埼玉医大、東京女子医大、慈恵医大……有名病院で相次ぐ医療事故を朝日新聞医療記者が徹底追究。知られざる真相を暴き再発防止策を提言し、パロマ湯沸かし器や時津風部屋事件から死因究明の難しさを浮き彫りに。
出版・書店業界で知る人ぞ知る存在だった。‘出版不況’に巻き込まれ、一度は書店員の道から離れた。期せずして、東京・代官山の新名所「T-SITE」の、「大人のTSUTAYA」と称される書店でブックコンシェルジュの道が開かれる。この10年、本を取り巻く環境はよくも悪くも変化した。そんな時代に、‘本の森の門番’として、一途に本と本屋に情熱を傾ける。本の神様に愛された書店員の物語。
少子高齢化が進み、シャッター商店街が増え、地域は過疎化していく-。日本が冷え込む、そんなマイナスの時代に育ってきた。だからこそ、ハコモノに頼るのではなく、そこに暮らす人の手ごたえがあるコミュニティを作りたかった。コミュニティデザインという耳慣れない言葉から繰り出すのは、人が人を呼ぶまちづくりの手法。そのニーズは無数に広がる。現代という時代を象徴する人物を、当代一流の書き手が綿密な取材を重ねて執筆。AERA創刊以来続く人気連載の人物ノンフィクション「現代の肖像」が、待望の電子書籍で登場。極上の一冊を、100円で今すぐ、あなたのもとへ。
凄まじい脅迫、巧妙に仕組まれた罠・・ヤクザにつけ込まれ、自殺寸前まで追い込まれた青年実業家が、ヤクザを相手に数々の難局をくぐり抜けてきた著者の手ほどきを受けて‘地獄’から生還するまでを克明に描いた、実録・ヤクザ撃退物語。
ベストセラー『原節子 あるがままに生きて』に続くシリーズ第二弾!「私はギャラが半分でもいいから、小津さんの作品に出演したい」「洋服でも靴でも食事でも、一軒に決めたらそこばかり」「きれいにとれなくってもいいからごく自然に、自分らしい写真が好きよ」――膨大な資料から選び抜いた伝説の女優のことばを、映画史的背景とともに紹介し、その真意をさぐる。小津監督と主演映画について、好きな映画、ファッション、愛読書と苦手なもの、家族、結婚、引退についても。飾らないけれど、知的でユーモラスな発言の数々から、「伝説の女優」の魅力的な素顔を明かす名エッセイ。
「暮しの手帖」編集長に就任したのは、「初めての就職みたいなもの」だったと言う。伝統ある雑誌の改革という難事業。当時連載十数本、中目黒に構える古書店も順調だった。それでも引き受けたのは、居心地のよさに安住する大人になりたくなかったから――。
『怪談牡丹燈籠』『真景累ケ淵』『鹽原多助一代記』などを自ら創作して演じ、現在でも「落語の神様」と呼ばれる三遊亭圓朝。彼は30歳で明治を迎え、近代化の中で伝統芸能を続けねばならなかった。そのために、山岡鐵舟などの政府の要人と関わって名を売り、怪談噺には「神経」という当時の流行語を使った解釈を付けて、時代の波に乗る。伝説の名人の一代記として、また、粋で退廃的な江戸から理性・倫理重視の明治へと切り替わる日本を描いた書としても貴重な一冊。
119本目の出演映画「母と暮せば」が封切られる女優・吉永小百合。その華やかな生涯と純粋な人柄を、吉永本人をはじめ、山田洋次、阪本順治などの映画監督たち、浅野忠信、石坂浩二などの俳優たちの証言をもとにベテラン作家が克明に描写する。初の公式本格評伝!
誰もが気軽にツイッターやフェイスブックで「文筆」する時代。コラムニストを名乗る人はめっきり少なくなった。もはや絶滅危惧種とも言えるこの肩書がしっくりくる数少ない人物だが、執筆に苦しんだ空白の時代があった。誰でも書ける時代に依頼を受けて書くこと。炎上も辞さず、あえて地雷に踏み込む「文章の職人」がコラム道を突き進む覚悟とは――。