【ノンフィクション・ドキュメンタリー】タグの実用書
天王山を迎えた、パソコン戦争の内情に鋭く迫る。NECが過半を押さえる日本のパソコン市場に、米国メーカーが進出し、熾烈な低価格競争が始まっている。ダウンサイジングの波に直撃されたIBMが、史上最高の赤字を出すなど、コンピュータ業界は揺れに揺れている。パソコン戦争の明日を読む!
IBMの本当の強さは、個別技術よりも体系化の思想、つまりアーキテクチャの強さである。マイクロソフト社とのパートナーシップを深めるのも、大型コンピュータ中心から、大衆化商品となりつつある小型機までの、全階級制覇を目論んでいるからにほかならない。いまIBMが企業生命をかける情報化社会の新戦略とは?
あの時、あの武将はいったい何を食べていた? 薄味を供した料理人を殺せと命じた信長、糠(ぬか)味噌汁を残して叱られた井伊直政、逃避行中に雑草を食べた真田信之、生米は水に浸してから食べよと心づかいする家康……。歴史小説家である著者が、さまざまな文献から戦国の食にまつわる面白いエピソードを紹介。さらに文献に登場する料理を再現し、実食する。果たしてその味は……。どれだけまずいのか!? 食を通して、当時の暮らしぶりを知り、戦国の世と先人たちに思いを馳せる。
「命の閉じ方」をレッスンする。ベストセラー『エンジェルフライト』『紙つなげ!』に続く、著者のライフワーク三部作の最終章。200名の患者を看取ってきた友人の看護師が癌に罹患。「看取りのプロフェッショナル」である友人の、死への向き合い方は意外なものだった。最期の日々を共に過ごすことで見えてきた「理想の死の迎え方」とは。著者が在宅医療の取材に取り組むきっかけとなった自身の母の病気と、それを献身的に看病する父の話を交え、7年間にわたる在宅での終末医療の現場を活写する。読むものに、自身や家族の終末期のあり方を考えさせてくれるノンフィクション。
亡くなった妻の衣服に「ありがとう」と頭を下げ、手放していった――朝日新聞への投稿【『感謝離』ずっと夫婦】で大反響を呼んだ河崎啓一さん、90歳。最愛の妻和子さんを失い、遺品を整理したときの心境を綴り、その瑞々しい感性と前向きな終活ぶりに共感の輪が広がっている。「パートナーに先立たれ、心の時計が止まってしまった」「遺品を前に立ちすくんで一歩も進めない」……そんなあなたのつらい背中を、河崎さんがそっと押します。夫婦愛と明るい終活のヒントに溢れた感動の実話。
水道民営化とは、地域窮乏化政策だ! 欧州の水道再公営化運動が生んだ、新たな民主主義から学び、日本の水道を、グローバル資本から守る。一九八〇年代以降、民営化路線を歩んできた欧州の水道事業。しかし杜撰な管理や財務の問題にスポットがあたり、再び、水道を公営化に戻そうという大きな流れが市民運動を起点に巻き起こっている。昨今、注目されている欧州の左派ポピュリズムのうねりの中核は、実は「水道の再公営化」を求める権利運動だったのだ。水は、人々の共有財・公共財<コモン>である。資本が利潤をあげるための対象として水を扱えば、たちまちその地域は窮乏化していく。民営化で疲弊した欧州の人々の怒りが地方自治体を動かし、「ミュニシパリズム」や「フィアレス・シティ(恐れぬ自治体)」など、新しい民主主義の形を作り出しているのだ。その成果である、水道事業の再公営化はなんと178件。水を再び自分たちのものへと取り戻す欧州の運動から日本が学び、各自治体において民営化をストップさせるにはどうすればいいのか。日本人でありながら、欧州・民主主義の最前線に立つ著者が、日本再生のためのカギを明かす。
ホームレスと暮らす犬や猫たちを、無償で診察する女性獣医師。社会の片隅で肩を寄せ合い生きる彼らとの、やるせなくて自由で温かい日々。そして、やさしい希望の記録。
ゴーン氏自身が初めて語った、衝撃の内幕!プロローグ、第1章が読めるお試し特別版。元特捜検事が全ての‘深層’を聞き出した!ゴーン氏は出国後、各国メディアの取材に「この事件は日産と検察が組んだクーデターであり、私は罪に問われるようなことはしていない」と主張したが、詳細を明らかにしなかったことから、日本国内では「ただの言い逃れ」との批判を浴びた。実はその詳細を、彼は日本出国前に明らかにしていた。元特捜検事で、事件当初からこの事件の不当性を主張していた郷原信郎氏のインタビューに応じ、10時間以上にわたって真相を話していたのだ。出国後もレバノンとのテレビ電話で取材を重ね、日産、検察、日本政府の事件への関与について、実名を挙げて明らかにしている。「検察は大きな力の操り人形だった」――ゴーン氏の証言をもとに、事件の‘深層’を明らかにする。
元特捜検事が全ての‘深層’を聞き出した!ゴーン氏は出国後、各国メディアの取材に「この事件は日産と検察が組んだクーデターであり、私は罪に問われるようなことはしていない」と主張したが、詳細を明らかにしなかったことから、日本国内では「ただの言い逃れ」との批判を浴びた。実はその詳細を、彼は日本出国前に明らかにしていた。元特捜検事で、事件当初からこの事件の不当性を主張していた郷原信郎氏のインタビューに応じ、10時間以上にわたって真相を話していたのだ。出国後もレバノンとのテレビ電話で取材を重ね、日産、検察、日本政府の事件への関与について、実名を挙げて明らかにしている。「検察は大きな力の操り人形だった」――ゴーン氏の証言をもとに、事件の‘深層’を明らかにする。
ブロガーの妻、AV男優の夫(子持ち・離婚歴あり)。事実婚のまま、家族を作るのだ――。周囲の反対、数々の葛藤を乗り越えて見えた、人生の優先順位。SNSでは見えない、本当の気持ち。2018年、現役AV男優のしみけん氏と事実婚を発表。2020年に第一子誕生。AV男優の彼を好きになって変えた価値観、妊活をリアルタイムで発信することの難しさ、待ち望んだ陽性反応への戸惑い、妊娠後、どんどん少なくなる仕事への不安……。それでも、他人の目を気にするより、自分の人生は自分で進めるしかない。「人生全部コンテンツ」をモットーに掲げ、実践する、その新しい生きざまを赤裸々に綴る。
博多から上京した寂しがり屋の少女・あゆを変えたのは、あるプロデューサーとの出会いだった。彼への溢れる思いを作詞でしか伝える手段がなかったあゆ。やがて気持ちを確認し合い、愛し合うようになった二人は、‘浜崎あゆみ’を瞬く間にスターダムに伸し上げる。しかし、それは別れの始まりでもあった。歌姫誕生に秘められた、出会いと別れの物語。
2,000万部を突破し、もはやベストセラー機械と化した光文社「カッパの本」編集部の熱気を伝える、619の金言集。戦前の東京帝大に学び、大講談社から光文社社長へと累進しながらも、あくまで「播州の田舎出の非エリート」と反骨に徹した明治生まれの出版人の、部下を鼓舞する発言のかずかずが、若き、名もなき、金もなき、令和時代の編集企画者たちの胸いっぱいに鳴り響く。
「青年は今、男子女人をとわず立ち上って、日本を再建すべき秋であります」四十年間にわたる思索の総結集として岡博士が熱情をこめて青年におくる民族の書であり、今こそ求められる人間指針の一冊。文部大臣あての手紙「教育の原理」付録。
欲望渦巻く街、新宿二丁目。変わり続けるこの街とともに人生を歩んできた6人の物語。今、この街と人が語りえるものとは何か。気鋭のノンフィクション作家による渾身作。Episode 01長谷川博史(特定非営利活動法人「日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス」理事)「私が死んだら、この街に骨を撒いて」Episode 02 村上ひろし(元「バディ」編集長)「出会い」が希薄化しつつある街にEpisode 03 一ノ瀬文香(タレント・「香まり」オーナー)この街とともに生きていくEpisode 04 コンチママ(「白い部屋」オーナー)今後は普通の街になるEpisode 05 りっちゃん(「和食クイン」オーナー)心の憂さの捨てどころEpisode 06 山縣真矢(特定非営利活動法人「東京レインボープライド」顧問兼理事)「プライド」のある街Episode 07変わりゆく街、変わらぬ街
自分を助けてくれるものに、人はお金と時間を使う。古書販売からスタートし、「暮しの手帖」編集長を務めた後、IT業界へ。自由に楽しく、生きていくために大事にしてきたこと。夢を叶えるために、どのようにして基礎体力をつけてきたのか。体力と同じくらいに大切な情報を、どのようにして手にしてきたのか。著者が仕事をする上で実際に学んできたこと、確かめてきたことが詰まった一冊です。
よく病気になった人に、「神様は乗り越えられる人にしか試練を与えない」と言う人がいるが、病気になった本人や家族が自分でそう思うのならまだしも、まったくそのような経験をしたことがない人が、病気になった人に対して言うのはおかしなことだ。「そうなんだ、この与えてもらった試練を乗り越えられるようにがんばろう」などとはまったく思えない。病気は試練なんかではない。そんな試練なんか誰が欲しがるのか。いらないのである!そんな試練を気まぐれに選んだ人に与える神様なんて、「コノヤロー!!」なのだ。(本文より)
不夜城・新宿に蠢(うごめ)く中国人たちの闇の掟。「稼ぐためなら命は不要」裏社会を支配する非情、苛酷な鉄の規律! ――密航、不法就労、パチンコ変造カード、地下銀行……なぜ中国人は法を侵してまで日本に出稼ぎに来るのか。東京の「不夜城」歌舞伎町の裏側で蠢く、蛇頭や流氓(リュウマン)たちの真実の姿が、いま明かされる。鉄の掟とカネに縛られた彼らの実態を、中国人ウラ社会に精通する著者が徹底取材した、渾身の書き下ろしルポ。「中国租界」の闇を暴く!
1974年12月、僕はアラビア海の都市・ボンベイに降り立った。それは、魑魅魍魎(ちみもうりょう)のインド世界への旅の始まり。漆黒の闇に飛びこんだ僕を待ち受ける罠、苦闘の日々、そして混沌の海原へ。インドの悠久とは、不条理に耐え続けることだった! 広大な赤い大地を巡りながら、僕は鍛えられていく。講談社ノンフィクション受賞作家が贈る大放浪記「我が青春のインド」。
「結婚なんて、しょせんは男と女が出会って、一緒になることにしました、と、言ってみればそれだけの話です。そこに語るべき理由などあるのか。」(本文より)人は誰でも必ず「事態」に遭遇する。そのときあなたならどうする? 冒険家が語る、光る人生の歩き方。本書は横浜市開港記念会館にて開催された第45回大佛次郎賞受賞記念講演を電子書籍化したものです。※本電子書籍は期間限定価格で配信しております。価格は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。
「東京五輪を成功に導けるなら、いくらでもこの身が犠牲になっていい」――。再発したガンと闘いながら、組織委員会会長としてオリンピック・パラリンピック開催に奮闘する元総理が目の当たりにした驚愕の真実。誰のための五輪か? スポーツは政治の道具なのか? これまで明かされることのなかった政治家、森喜朗の明鏡止水。
社員の7割が知的障がい者のチョーク製造会社・日本理化学工業。60年もの間、障がい者雇用を続けながら、業界トップシェアを確立する。世界でも例のない企業として、‘日本でいちばん大切にしたい会社’と注目を浴びるが、その一方では、社員の家族、経営者や同僚たちの苦悩と葛藤があった。「働く幸せ」「生きる喜び」に満ち溢れたノンフィクション。
◆日本人の知らないところで、ストライキが進化していた!◆佐野サービスエリアのスト、保育士の一斉退職、東京駅の自販機補充スト……。一九七〇年代をピークに減少した日本のストだが、二〇一〇年代後半から再び盛り上がりを見せている。しかも、かつての「国鉄スト」などと違い、これらにはネット世論も好意的だ。実は産業構造の転換により、日本でもストが起きやすい土壌が生まれていたのである。現代日本でストが普通に行われるようになれば、ブラック企業への有効な圧力となることは間違いない。一方、海外では現在まで一貫してストが起きている。特にアメリカでは、「2018年はストの年」といってよいほど頻発した。しかも【教師が貧困家庭への公的支出増額を訴える】、【AI・アルゴリズムの透明化を求める】、【性暴力を防ぐ職場環境を要求する】など「社会問題の解決」を訴える「新しいストライキ」が海外では行われ始めている。このように、ストはアップデートし、もはや賃上げ要求だけを求めるものではなくなっている。こうした新しい潮流を紹介し、日本社会を変える道筋を示す。
そして人民は幸せになったのか?お金、不動産、食べ物、観光、IT、民族、格差あまりにも急激な成長がもたらしたものとは……90年代初頭から現代までの変化をたどる渾身のルポ!歴史に残るこの変化を、私はこの目で確かめたくてどうしようもなくなった。GDP世界2位。十数億人が体験した経済成長を中国はどう果たしたのか。90年代初頭、経済発展前の中国を訪れた著者が、今再び中国へ…。発展前と後を比較する定点観測の旅の先に見たものとは?【目次】まえがき01 開発 景色を一変させた数々のプロジェクト02 食べ物 どれも美味しく、誰も飢えない理由03 格差 「お金持ち」に遭遇。貧しい人たちに会いにいく04 交通 すさまじい勢いで整備された交通網05 お金 使ってみて実感したこの国の変貌06 マナー 経済発展は人を行儀良くさせるのか07 産業 世界をリードし始めた中国企業の技術力08 不動産 急成長のカラクリ、その暗部09 出版とIT 報道の自由と監視体制と10 治安維持 経済成長を続けるための封じ込め11 観光 激増する国内観光客と観光公害12 民族 経済発展が国家との関係性をどう変えたのかあとがき参考文献
『反日種族主義』著者らが憂国の声を上げた。 気鋭の日本人ジャ-ナリストが、文在寅政権の反日路線に異を唱える識者らを次々と取材。実名証言で浮かび上がっていたのは、知られざる韓国人の本音と実態だった。 経済学者は「このまま日本との対立を続けると韓国経済は滅びるかもしれない」と警告し、元慰安婦支援活動家は「慰安婦問題は金儲けになってしまった」と嘆き、徴用工被害者団体代表は、「金を出すべきは日本ではなく韓国政府だ」と訴える。そして著者は、元徴用工の証言に辿り着く。彼らは本当に日本からの賠償を望んでいるのか……。 数々の証言からは、歴史の闇も見えてくる。元米軍慰安婦は「なぜ日本軍慰安婦だけが」と嘆き、ベトナム戦争犯罪を追及した記者は「韓国軍は何をしたか」と問い、脱北作家は「大統領は脱北者を見捨てた」と告発する。そしてベストセラー『反日種族主義』の著者は、「塩酸をばらまくぞ」と脅され、ツバを吐きかけられるなどの圧力に遭いながら、「歴史を正すための戦いをする」と決意するのだ。 日本と韓国が対立を乗り越えるために、彼らの声を埋もれさせてはいけない。
実質デビュー作の『12万円で世界を歩く』から約30年。あの過酷な旅、再び! 予算12万円で過去に旅したルートをたどる。今度はタイ国境をめぐり、北極圏を北上し、中国長江をさかのぼる。さらに「12万円でサハリンに暮らす」ことにも挑戦。
世界で吹き荒れた「イスラム国」のテロリズム。過激な思想や暴力性の背後をたどると、イスラム教徒の怒りや深い絶望が見えてきた。一方、正義を掲げた大国はなぜさらなる混乱を招いたのか。倒錯した現実を活写する。(目次)はじめに第一章 衝撃の駐在初日 ── 後藤さん、湯川さん事件第二章 拡大するテロリズム ── 過激思想伝道師との接触第三章 追われる人々 ── レスボス島、難民上陸の瞬間第四章 大国の欺瞞 ── 兵器のバルカンルート第五章 大量破壊兵器はなかった(上) ── 一人の嘘になぜ世界は乗ったのか第六章 大量破壊兵器はなかった(下) ── アメリカ史上最悪の決定第七章 ゴーストタウンの要塞で ── 政府軍に転身した元兵士の熱狂おわりに参考文献
政府が推進する政策である「産学連携」または「産学共同研究」。一見、順調に見えるが、残念ながら様々な課題がある。企業側はともかく、大学側や研究者にとって、その労力に見合う効果が生まれたとは言い難い。本書は、研究者と弁護士の二足の草鞋を履く著者が、実際に解決に奔走した事件をベースにその実態を暴く。
日本の近代スポーツの影には、福岡から東京、アメリカ、満洲へ……数奇な人生をたどった岡部平太という人物がいた。幻の東京オリンピック、太平洋戦争を経る激動の日本を切り取り、国とスポーツの関係を描き出す。
【ご購入の前に】本電子書籍には、紙版収録の写真が収録されておりません。あらかじめご了承ください。80年4月にデビューした松田聖子は、日本のアイドル史において革命的な存在となり、アイドルブームを爆発させた。類いまれなる歌声と高質の楽曲群はいかにして生まれたのか。スキャンダルを重ねても愛され続けるどころか、80年代以降の世の女性にとって「軽やかな生き方」の手本となったのはなぜか――。平尾昌晃、太川陽介、小田裕一郎、岩崎良美、原田真二など、聖子のデビュー前から直接関わってきた人間たち数十名の実名証言をベースに、楽曲だけでなく映画・ドラマの映像作品や、スキャンダルの背景までを克明に描き、80年代?2020年の時代背景も交えて、新たな「松田聖子論」を構築する。聖子のデビュー30周年を記念して「アサヒ芸能」で10年4月から9週にわたって連載した「松田聖子を創った男たち」は、現在の「関ジャム」(テレビ朝日系)に先駆け、スキャンダルを主としない「天才ポップス歌手・松田聖子の人物像」にスポットを当て、異例の反響を得た。この連載をベースに、新たな追加取材を加味して、渾身ノンフィクションとして構成。聖子自身も40周年で活発な動きがある2020年4月に合わせての刊行。またシングル・アルバム・ドラマ・映画などのディスコグラフィーも巻末に収録。【主な内容】1 平尾昌晃、太川陽介らが見た「デビュー前夜」2 三浦徳子、小田裕一郎らが震撼した「ビートルズのような歌声」3 同期の岩崎良美、松村和子らが見た「舞台裏の蒲池法子」4 原田真二、遠藤環らが感じた「聖子のプロフェッショナル像」5 売野雅勇が明かす「松田聖子と中森明菜」6 鈴木則文、飯島敏宏らが接した「女優・松田聖子」
『コーヒーと恋愛』『七時間半』など‘静かなブーム’を呼ぶ‘獅子文六’とはどんな作家だったのか。横浜での裕福な子供時代、パリ留学、演劇人、時代を射抜く批評性、根は優しいが辛辣な皮肉屋、大男で食いしん坊、そして運命的な三度の結婚。戦前と戦後の‘二つの昭和’にときに翻弄され、ときに寄り添った人生を精細に追いかける唯一の評伝の文庫化。再評価以降の動向も踏まえた原稿も収録。