バッハの二度目の夫人が、バッハの思い出を書いているものがあって、先日、それを服部龍太郎氏の訳で読み、非常に心を動かされたのである。<br />これは比類のない名著である。<br />出典につき、疑わしい点があるという説もあるそうだが、そんなことはどうでもいいように思われる。<br />…バッハの音楽の不思議な魅力が、こんなに鮮やかに言葉に移されることはほとんど奇蹟だと言っては過言であろうか。<br />…小林秀雄が絶賛したバッハ伝