近年再評価の進む渋沢栄一だが、後年、彼が成し遂げた数々の経済・金融改革の原点には、徳川慶喜の名代としてパリ万博へ向かう徳川昭武の付き添いとしてフランスに赴いた時の一年半にわたる欧州留学体験があった。<br />ここで彼は何を体験し、それは維新政府の国づくりにどう影響したのか。<br />また彼の経済道徳合一主義と、どうかかわっているのか。<br />岩倉使節団の研究で名高い著者が、その現代的意義を探る。<br />