西南の役を獄舎で迎えた頭山満が、明治大正の五十年を経て、南洲遺訓全55章を講評する。<br />「近頃こんな愉快な文章に接したことがない」と、頭山翁69歳の息づかいを伝える本書は、1925年に政教社から世に出て、有為の青年に愛読された。<br />『大西郷全伝』全六巻を準備中の雑賀博愛による聞き書き。<br />