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捨ててこそ人生は開ける

一遍上人が開いたことで知られる時宗(総本山・遊行寺)の法主(ほっす)を務める著者の初めての著書。
著者は94歳という高齢でありながら、教団トップとして全国各地を飛び回り、重責を果たしている。
一方で、自身を手本に、健康長寿の啓蒙活動にも取り組んでいる。
そのバイタリティあふれる姿は驚異的であり、機知に富んだスピーチは多くの人々の感動を呼んでいる。
そんな著者も、前半生は苦労の連続であった。
小さな寺に生まれ、ほかの寺に預けられるなど厳しい幼少時代を経験。
出征した東南アジアでは、野たれ死んでいく仲間を見送るなど「地獄鬼畜の苦しみ」を味わう。
終戦後も、インドネシアの独立運動に巻き込まれ絶体絶命の危機に。
それを乗り越え終戦を迎えたものの、連合軍に抑留され、理不尽な強制労働に従事させられる。
終戦後2年を経て、ようやく日本への帰国を果たした著者であったが、今度は急性の肺結核により2度目の死の宣告を受ける……。
こうした「生き地獄」を体験する中で、著者の支えとなったのが、宗祖・一遍上人のおしえであった。
やがて著者は、どんな「苦しみ」も「快」に変える生き方を悟る。
そして、尻上がりに幸せな後半生を送ることになり、小寺の出身としては異例の法主の座にまで上り詰めた。
こうした94年間の実体験をもとに、「苦」を「快」に変え、本当の幸福をつかむための仏教の極意を分かりやすく解説したのが本書である。
※健康長寿を叶えるための「十二快健康法」付き。




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