メタル・ウォーズ
鉱物資源の現在と未来を鋭くえぐる本。
著者は日本で数少ないこの分野の専門家である。
メタル資源は、発展途上国への依存度が高まりつつあり、すでに40%に達している。
メジャーによる途上国における開発に伴っては、さまざまな問題を生じている。
そのため、資源供給サイドの不安定要因はますます大きくなってきている(地政学的問題、政治的不安定性、資源ナショナリズム、環境問題、人権問題、労働問題、先住民問題、HIV問題、腐敗の構造など)。
そこで世界のサプライ・チェーンの最上流で今「メタル・ウォーズ」ともいうべき争奪戦の問題が起きており、その中心には中国がいる。
メタルが安価にかつ安定して手に入る時代は、石油と同様、終わった。
世界における不安定なメタル資源事情に対して警鐘を鳴らし、いまだに資源は金さえ出せばいつでも買える単なる外部購入資材という位置付けで、商社依存体質から抜け出せない。
それらの複合的な課題を明確に提示する。
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