同時代史
暴帝ネロの自殺後、ローマ帝国に泥沼の内乱が勃発した。
各地の総督がその配下の軍隊に担がれて、次々と皇帝となったのである。
紀元69年1月1日、ゲルマニア軍のウィテッリウスは、ヒスパニア総督であった元首ガルバに叛旗を翻す。
アレクサンドリア軍からは、ウェスパシアヌスが皇帝として奉戴されていた。
その結果、多くの市民の血が流れ、三人の皇帝が斃れた。
そこには、人間の欲望が絡みあい、殺戮、陰謀、裏切りなど、凄まじい政争が繰り広げられた。
本書は、希代の歴史家タキトゥスが、この同時代の壮大な歴史ドラマを、臨場感溢れる雄渾な筆致で記録したローマ史の大古典。
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