「資本」論 ――取引する身体/取引される身体
「私的所有」が制度化され、市場経済が発展し、資本主義の秩序が支配する世界は、それ以前の「自然」な状態よりも、おおむね有益である。
だがそうした世界は不平等や労働疎外をも生みだす。
それでもなお、私たちはこの世界に踏みとどまるべきであり、所有も市場も捨て去ってはならない。
本書はその根拠を示し、無産者であれ難民であれ「持たざる者=剥き出しの生」として扱われることがないよう、「労働力=人的資本」の所有者として見なすべきことを提唱する。
「所有」「市場」「資本」等の重要概念を根本から考察した末に示されるこうした論点は、これからの社会を考える上で示唆に富む。
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