なめらかな社会とその敵 ──PICSY・分人民主主義・構成的社会契約論
来たるべき300年後の社会を実行可能な形で構想した画期的試論、ついに文庫化! この複雑な世界を複雑なまま生きることはいかにして可能か――。
これが本書の中心にある問いだ。
生命の起源から説き起こし、膜と核の問題が社会制度と地続きであることが、最初に示される。
社会の〈なめらかさ〉とは、膜の機能を弱め、諸物が連続的なつながりをなすネットワークへと開いていくことにほかならない。
それは、情報技術の支援の下、貨幣・投票・法・軍事というコアシステムの変革によって実現される。
近代のメジャーバージョンアップだ。
巻末には、原著刊行後に顕在化した問題を俯瞰する新論考を付し、本書の現代性と可能性をあらためて照射する。
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