映画は人間の認識に何をもたらしたのか。<br />映画とともに誕生した思考とは何であるのか。<br />こうした問題を、ほかのどの国にもまして考察しつづけ、思想的系譜として育んできたのがフランスにほかならない。<br />本書では、ジャン・パンルヴェからジル・ドゥルーズまでを貫くその歴史を、’自動性’の概念を軸に再構成し、映画の力による世界への信と希望の可能性を考える。<br />