中世の真っ只中、閉ざされた一文化圏であったヨーロッパが、突如として「離陸」を開始する12世紀。<br />東方からシチリアへ、イベリア半島へ、ギリシア・アラビアの学術がもたらされる。<br />ユークリッド、プトレマイオス、アル=フワーリズミーなどが次々とラテン訳され、飛躍的に充実する西欧の知的基盤。<br />先進的アラビアとの遭遇が生んだ一大転換期を読む。<br />