13世紀にユーラシアの東西を席巻したモンゴル帝国。<br />その創始者、チンギス・カンは、質素倹約、質実剛健なリーダーだった。<br />それを物語るのが、著者が近年、発掘成果をあげているチンギスの都、アウラガ遺跡である。<br />良質の馬と鉄を手に入れ、道路網を整備することで、厳しい自然環境に生きるモンゴルの民の暮らしを支え続けたチンギスの実像を、さまざまな文献史料と、自然環境への科学的調査を踏まえ、気鋭の考古学者が描く。<br />