人間嫌いの厭世病。<br />人の心の深い闇を描いた夏目漱石は、多病持ちだった。<br />疱瘡、眼病、強度の神経衰弱、糖尿病、結核への恐怖、胃潰瘍……。<br />次々襲う病魔と、文豪はいかに闘ったのか。<br />医師との付き合い方、その診療にミスはなかったのか。<br />そして病は、彼の生み出した文学にどんな影響を与えたのかーー。<br />ままならない人生に抗い、嫉妬し、怒り、書き続けた49年。<br />その生涯を、「病」をキーワードに読み解く!