ご用とお急ぎの方、だまされたと思ってページをめくってごらん。<br />損はさせない。<br />八代目文楽の語りの向こうに江戸の崩壊を見、五代目志ん生の噺の彼方に黄塵万丈の大陸風景を幻視する、平岡正明の落語論は、躍動(グルーヴ)し、疾走する。<br />そのスピードにただ身を任せ、リズムに酔え! ――こんな本が読めるなんて、嬉しいねぇ。<br />