成長する企業トップの成功戦略を解明する ニューノーマル時代を乗り切る経営
2020年は、文字通り時代の転換点になった。
新型コロナウイルスの世界的な拡散と感染拡大により、人、モノ、金の流れが途絶えた。
各国はロックダウン(都市封鎖)を選択し、おそらく人類の歴史において、ここまで急激に経済活動を止めたことは類を見ないだろう。
影響は甚大で、これから企業の倒産、従業員のリストラ、解雇がいっそう深刻化することが懸念されている。
世界経済は現在、これまで進んできたグローバル化のうねりから、ブロック経済化、つまり自国の経済的利益を守る保護経済化、排他的経済化を含めたローカル化へ向かっているようにも見える。
いまこそ、「原点」に戻る必要がある。
私たちが働く意味とは何か、その企業が存在する意義とは何か。
その理念に基づいて、日々の業務を遂行できているか。
経営者はみずからその確信を持つだけでなく、企業リーダーとして社員一人ひとりに至るまで伝えていかなければならない。
また、そういう人物以外、企業経営のトップに立ってはいけない。
<中略> 簡潔にまとめるならば、経営者に必要なもの、また、これから経営者として選ばれる人物に求められるものは、テクニカルなものではなく、次のような「人間力」になると私は確信している。
1 使命感を持つ2 夢、志を抱く3 ナンバー2を育てる4 幸運思考を持つ5 傍流視点がある6 現場感覚があり、現場に精通する7 自分の頭で考え抜く、思考力8 言行一致 新型コロナを契機に社会は一変した。
これまで成り立っていた事業の継続は困難さを増し、不確実性のリスクが高まっている。
こうしたますます混沌とした秩序のない環境、予測が不可能な環境を私は「新カオス時代」と呼んでいる。
そんな時代に立ち向かう経営者は、これら8つの力を備えたうえで、なにより「事業家」であらねばならない。
ただ単に社会変化に対応するだけではなく、自ら社会変化をおこす、すなわち時代を創る当事者にならなければならないのだ。
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