「笹目秀和」と二人の神仙
宮崎貞行氏による、『小泉太志命 祓い太刀の世界』『松下松蔵と宇宙の大気』に続く、忘れ去られた日本の神人たちを新たに世に出し続ける第三作目は、日本のカルマを背負った男と呼ばれた笹目秀和翁である。
中央大学法学部四年の夏、笹目青年は満州旅行をした際に白頭山で偉大なリョ・リンライ老師(神仙)と出会う。
200歳を超えたリョ・リンライ老師は、人の前世、現世、来世までを見通す力を持ち、地場の呼吸を調整して、天変地異が起こらぬよう、神通力を持った賢人を白頭山まで招き寄せ、養成していたと言う。
満州語がわからない笹目青年は、テレパシーでリョ・リンライ老師から、三千年前の己れの前世を知らされ、さらにこれからの生涯は、裏切られ騙され踏みにじられるという苦しみに満ちた人生になるが、今世における大きな使命を果たすよう告げられる。
さらにその苦境から脱出する鍵は、十二年後に会うことになる、コンロン山で鶴船を乗りこなす、500歳を越えたシュロ神仙から、「太陽の精気を食む離火印」、「月の精気を食む坎下印(リョ神仙から授かったのと同じ)、そして「離火印と坎下印を結ぶ坎離印」と秘呪を授けられることだった。
いばらの道の三十年を過ごしたのち、耐えられれば成道し、次の三十年に幸運が訪れる…。
壮絶な人生を生き切った笹目秀和翁から、そして本書に登場する二人の神仙から、私たち現代人は何を学ぶべきなのだろうか。
・主な内容いざ満州旅行へ…鶴船の術とは三千年前の因縁を知る…全身から神に入れモンゴルの独立のために…大本教のご神体を預かる太陽と月の精気を食む…日本のカルマを背負う極寒のシベリアで…二十五年の重労働の刑光は東方より…神人不二とは
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