社員の介護支援は利益につながる
米国ではいま、高齢化の進展に伴い介護問題が深刻化している。
政府はもちろん、企業もこの問題から目を背けることはできない。
社会福祉費用が削減され医療費も高騰する状況では、一部の富裕層を除いて有料サービスに頼ることは難しく、ほとんどが家庭での介護に当たっている。
介護を担う家族たちは、その費用を工面するためにも働き続ける必要がある。
だが現実には、公的支援を使い果たし、有休もすべて消化した結果、貴重な人材が退職に追い込まれている。
こうした現象は世代を問わず見られるので、企業は社員の介護負担を軽減する取り組みに本腰を入れるべきである。
それは単なる社会貢献に留まらず、従業員の離職率を低下させたり、人材採用を有利に進めたりといった成果をもたらし、長期的な利益を生み出すと筆者は言う。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2019年4月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。
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