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国連機関にリスク管理とコスト意識を持ち込む

UNOPS(国連プロジェクトサービス機関)は、国連機関の中でも異色の存在だ。
1990年半ばまでUNDP(国際連合開発計画)のプロジェクト実行部門の一つだったが、そのあり方が利益相反と批判を受け、1995年にみずから資金調達を行う独立事業体となった。
当初は損失続きで運営もうまくいかなかったが、2006年に当時の事務局長が、経営立て直しに着手し、成功を収める。
そしてその後を継いだ本書の筆者グレテ・ファレモがさらなる改革を追求し、国連組織の中の反対に遭いながらも財務規律を守り、リスクを取る文化を根付かせた。
そして当然だが、国連が持つ大きな目標も達成しようとしている。
この試みは多くのNGOにとっても大きな教訓となることだろう。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2019年10月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。




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