新たな市場の開拓に差別化戦略はいらない
児童心理学者の間で「平行遊び」として知られる幼児の行動様式がある。
同じ場所にいながら、一緒に遊ぶのではなく、周りを観察しつつ、自分の「プロジェクト」を進める幼児の遊び方のことをいう。
この20年にさまざまなイノベーションが、数多くの新たな市場を生み出してきたが、こうした新規市場で成功する企業の行動パターンは、この幼児の平行遊びに似ていると、筆者たちは指摘する。
新たな市場で戦うには、従来の戦略は通用しないことが多い。
差別化を急がず、むしろ同業者のモデルを観察してよいアイデアは借用し、みずからのビジネスモデルを精緻化していく。
それが成功へのカギである。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2020年9月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。
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