安定した治世が続くと、男性の女性化が進む。<br />これは、文化人類学や比較文化論の中で繰り返し論じられてきた観点である。<br />大学の学生相談室に勤務する臨床心理士の著者は、特に10代後半から20代の青年男子たちが服装、髪型、身につける装飾類、そして眉や肌の手入れまで、女性顔負けに装う現象に注目する。<br />彼らの深層心理を見ていくことで、日本の社会・文化の未来を探る。<br />