われら おこんじ 愚連隊
大学二年の夏休み、野兎のアッちゃんに誘われて、北アルプスの山小屋「針ノ木小屋」で働くことになった。
1966年、街では若者たちがビートルズに熱狂していたけれど、授業をさぼった俺達は新宿スカラ座で70円のコーヒーをすすり、日がな一日山のことを考えていた。
スカラ座に行けばいつも誰かがいた。
誰もが似た者同士の貧乏学生だった。
戦争に翻弄され、心を閉ざしたかつての少年は、山と出会い、仲間と出会い、心の豊かさを取り戻してゆく。
山、そして人を愛した登山家、百瀬慎太郎の山小屋を舞台に、カモシカ印のシモン・シャモアNo.2を携え今日もロクさんはボッカに山遊びにいそしむ。
個性豊かな面々が織りなす、夢と青春の、山での人間模様を描くエッセイ。
更新中です。しばらくお待ちください。